molly_fdqのブログ

韓国のボーカル・グループ、フォルテ・ディ・クアトロのファンです。日本でも見れる動画のリンクや記事訳などのデータベースにしたいと思ってます。古いのから最近のまで気ままにアップします。最新の情報などはTwitterとInstagramにあげてます。訳は拙いですが、ないよりはましという方にご覧いただければと思います。

【ファントム・シンガー】FDQ結成まで① 予選~1:1

今更…という内容ではありますが、日本進出後にファンになった方の中には気になっている方もいるかもしれないと思い、ここにまとめてみます。
残念ながらJTBCは「ファントム・シンガー」のクリップの海外での視聴を制限しているので日本からは見ることができなくなっていますが、他の番組などで歌った時の動画やiTunesで購入できる歌がある場合はそれを挟みながら書いてみます。
 
フォルテ・ディ・クアトロが結成されるきっかけとなったのは、JTBCで放送された「ファントム・シンガー」というオーディション番組でした。
世界中で人気を博したイル・ディーボの韓国版を作ろうという趣旨から、非常に歌がうまいのに世間に知られていない人材を発掘するために始まった番組です。
審査員は歌謡界からユン・ジョンシンさん、ユン・サンさんという著名なプロデューサー、そしてアイドル出身でミュージカルでも活躍する歌手パダさん、大作ミュージカルなどを手掛ける指揮者キム・ムンジョンさん、声楽家のソン・ヘスさん、ブロードウェイでも活躍したミュージカル俳優マイケル・リーさん。
 
TVで放送が始まる前に、まずはスタッフが全国各地から集まって来た志願者を審査し、その中から選ばれた100人ほどが何組かに分かれてスタジオ入りして1人ずつ審査員の前で歌い、その結果32人が選抜されました。
ちなみにFDQの4人というと…。
The Stageで予選の曲を少しずつ歌ってるのでご参考に。
youtu.be
 
フンジョンさんは韓国の創作ミュージカル「사의 찬미(死の賛美)」の『저 바다에 쓴다(あの海に書く)』を歌いました。後日談で、スタッフからはもっと知名度のある歌を歌うことを提案されたけれど、当時は優勝は思ってもいなかったし、韓国のミュージカルにはこんな素晴らしいナンバーがあるということを知ってもらう機会だと思ってこの選曲は頑として譲らなかったと言っていたと記憶しています。この時フンジョンさんはミュージカルに出演中で当日も公演が終わってから駆けつけたということでした。声楽専攻時代はバリトンだったフンジョンさんですが、審査員から高音から低音まで歌えるということ、多様なジャンルを歌いこなせるということ、役者らしい雰囲気のある佇まいなどが絶賛されました。
 
ヒョンスさんは髭をたくわえて上下白のスーツ(に見えるけれど、実は下はユニクロのパンツだったそうです)で登場。オペラ「愛の妙薬」から『Una Furtiva Lagrima(人知れぬ涙)』を歌いあげました。歌い始めから審査員も息をのんで感嘆し、この時の動画は予選クリップの中で再生回数ダントツ1位となるほどの話題となり、また「CDを飲み込んだテナー」と称されるようになりました。審査員のパダさんはこんな髭の方からこんな声が出るなんてと驚きつつ、日本映画『Love Letter』(岩井俊二監督)の白いカーテンが風にひらひらはためく様子が連想されたと表現。ユン・サンさん、ユン・ジョンシンさんは参加者の中に優れたテノールはたくさんいたけれど、こんな声を待っていたと絶賛。
 
テジンさんは歌謡曲からキム・ドンニュルさんの『오래된 노래(古い歌)』を歌い、その歌声に審査員たちが思わず「あったかい」と声を漏らしました。審査評も賛辞のみ、しかも高音をアピールする参加者が多い中低音を担う人材が登場ということで、テジンさんが上のラウンドに進むのは誰の目にも確実だったと思います。ユン・ジョンシンさんは「羨ましいトーンの所有者。トーンは練習では得られないもの」。キム・ムンジョンさんは「リッチバリトン、リッチバスの声を聞いた」と表現しました。が、この時のスーツ姿が照明のせいか何なのか、実年齢よりもかなり上に見えるように映ってしまったため、この時のテジンさんはファンから「部長」と呼ばれるようになりました。
 
ビョリさんは「魂で歌います」とあいさつし、ミュージカル「화성에서 꿈꾸다(火星で夢見る)」の『달의 노래(月の歌)』を独学とは思えない声量や歌唱力で披露。歌謡曲も歌ってみてとリクエストされてイ・ジョクさんの『고독의 의미(孤独の意味)』を無伴奏で歌い、毒舌家のキム・ムンジョンさんを「胸が痛い…」と言わしめました。
  
そうして危なげなく予選を通過した4人。
次のラウンドは、箱の中からボールを取り、中に書かれた番号でペアが決まるデュエット対決です。でも2人で一緒に練習して一緒に舞台に立つのに、2人の中から審査員の多数決で勝者が決まり、負けた方は脱落候補になるという過酷なラウンドでした。
 
ビョリさんは中学3年生のイ・ジュンファン君とペアに。ジュンファン君はカウンターテナーを目指す美しい高音の持ち主で、クラシックに関する知識が豊富だけれど歌謡曲はあまり知らず、ビョリさんは歌曲に関する知識がなく…ということで選曲に苦労し、音域の違いにも悩んでいる様子が放送されました。2人はジュンファン君のアイディアで韓国の童謡創作コンテストの受賞作である『어느 봄 날(ある春の日)』を歌うことになります。ジュンファン君はビョリさんが優しすぎて、全部自分に合わせてくれるから申し訳なくなる、もっと我がままになってくれればいいのに…と言っていましたが、ビョリさんは幼いジュンファン君の方が自分より大変なはずと思いやっていました。
<ある春の日> 
어느 봄 날

어느 봄 날

  • 이벼리 & 이준환
  • K-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

審査員の投票結果、多数決でビョリさんが勝利します。審査評は2人とも好評でしたが、選曲がビョリさんの魅力をより引き出したという評もあり、ビョリさんはジュンファン君が称賛を受けたのに落ちたことが残念だし、他の人によって自分が輝き、それで受かったということが気にかかると言って涙しました。

 
フンジョンさんはミュージカル俳優のコ・ウンソンさんとペアになり、GoGoカップルと呼ばれました。ここまでの様子はクールで落ち着いたように見えていたフンジョンさん、ウンソンさんとお互いの印象を語る場面でウンソンさんが「フンジョン兄さんと僕は正反対です。自分は落ち着いた感じのフィーリングのある曲が好き。(ここでフンジョンさんが好きな音楽は「ロックです」と話す映像)兄さんはだらだらすることを嫌い、とても情熱的。」と語っているのを聞いてビックリ。2人の選曲はフンジョンさんがステージでこれを歌えたらそれだけで願いが叶ったということと言っていたQueenの『The Show Must Go On』。ミュージカル見てるみたいにかっこいいという賞賛と、フレディ・マーキュリーは超えられないというからい審査評が入り混じる中、フンジョンさんは負けてしまいます。ここでウンソンさんが「兄さんがのどの調子が良くなかった。もしコンディションがよかったとしたら自分が負けたと思う。この一時の勝負で勝っただけで人間コ・フンジョンに勝ったわけではないからこの結果に大きな意味を置きたくない」と語っていたのが印象的でした。 
<The Show Must Go On>
The Show Must Go On

The Show Must Go On

  • 고은성 & 고훈정
  • K-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

 

ヒョンスさんはボーカルトレーナーのオ・セウンさんとペアに。歌謡曲の『하얀 나비(白い蝶)』(原曲:キム・ジョンホ)を歌いましたが、歌謡曲を歌う際に発声の仕方を変えたことで「声楽の発声法の時はとても魅力的だったのに歌謡曲に合わせたら平凡になってしまった」、「いや、声楽専攻者の中には非声楽的な歌い方ができない人もいるのに、他の歌い方でもここまでできるという実力を見せた」と評価が分かれました。結果はヒョンスさんの勝利。ヒョンスさんは、「できる限り大衆的に歌おうと努力した。2人で合わせようとしたけれど、その結果が平凡だったということ。勝利したとはいえ残念に思う」とコメントしていました。

 <白い蝶>

하얀 나비

하얀 나비

  • provided courtesy of iTunes

 

テジンさんは偶然にも軍隊訓練所の同期である大学生で同じバスのパク・ヨセフさんとペアに。『그 노래(あの歌)』(原曲:キム・ドンニュル)を2人のバスで歌います。低音の魅力を伝えたい、1:1の対決だけれどそれより他のチームよりよいパフォーマンスをしたいと語っていたテジンさん。審査員は原曲者のキム・ドンニュルさんがこの放送を見たら幸せに思うだろう、自分の曲をこんなに素敵に歌ってもらえて涙を流すだろうと言いました。どちらも甲乙つけがたいといった様子だった審査員の最終的な選択は全員テジンさんでした。残念ながら、このお二人の歌はiTunesにはないようです。

 

全組の勝者が決まった後、16人の脱落候補者の運命が決まります。

8人は完全に脱落。ここでパネラーの芸能人が選ぶベストペアが発表され、そのチームの敗者は次のラウンド進出決定。更に7人が審査員によって選ばれ、次のラウンドへ進出します。審査員に選ばれた1人目はフンジョンさん。 更に、テジンさん、ヒョンスさん、ビョリさんのペアも名前が呼ばれます。自分が勝者になった時は申し訳なさそうにしたり涙していた3人も自分のペアの人の名前が選ばれると喜んで拍手したり笑顔になっていました。

 

 

そして、次のラウンドも2人ずつ歌うミッションが課せられます。

続きは②で!