フンジョンさんは韓国の創作ミュージカル「사의 찬미(死の賛美)」の『저 바다에 쓴다(あの海に書く)』を歌いました。後日談で、スタッフからはもっと知名度のある歌を歌うことを提案されたけれど、当時は優勝は思ってもいなかったし、韓国のミュージカルにはこんな素晴らしいナンバーがあるということを知ってもらう機会だと思ってこの選曲は頑として譲らなかったと言っていたと記憶しています。この時フンジョンさんはミュージカルに出演中で当日も公演が終わってから駆けつけたということでした。声楽専攻時代はバリトンだったフンジョンさんですが、審査員から高音から低音まで歌えるということ、多様なジャンルを歌いこなせるということ、役者らしい雰囲気のある佇まいなどが絶賛されました。
ビョリさんは中学3年生のイ・ジュンファン君とペアに。ジュンファン君はカウンターテナーを目指す美しい高音の持ち主で、クラシックに関する知識が豊富だけれど歌謡曲はあまり知らず、ビョリさんは歌曲に関する知識がなく…ということで選曲に苦労し、音域の違いにも悩んでいる様子が放送されました。2人はジュンファン君のアイディアで韓国の童謡創作コンテストの受賞作である『어느 봄 날(ある春の日)』を歌うことになります。ジュンファン君はビョリさんが優しすぎて、全部自分に合わせてくれるから申し訳なくなる、もっと我がままになってくれればいいのに…と言っていましたが、ビョリさんは幼いジュンファン君の方が自分より大変なはずと思いやっていました。
フンジョンさんはミュージカル俳優のコ・ウンソンさんとペアになり、GoGoカップルと呼ばれました。ここまでの様子はクールで落ち着いたように見えていたフンジョンさん、ウンソンさんとお互いの印象を語る場面でウンソンさんが「フンジョン兄さんと僕は正反対です。自分は落ち着いた感じのフィーリングのある曲が好き。(ここでフンジョンさんが好きな音楽は「ロックです」と話す映像)兄さんはだらだらすることを嫌い、とても情熱的。」と語っているのを聞いてビックリ。2人の選曲はフンジョンさんがステージでこれを歌えたらそれだけで願いが叶ったということと言っていたQueenの『The Show Must Go On』。ミュージカル見てるみたいにかっこいいという賞賛と、フレディ・マーキュリーは超えられないというからい審査評が入り混じる中、フンジョンさんは負けてしまいます。ここでウンソンさんが「兄さんがのどの調子が良くなかった。もしコンディションがよかったとしたら自分が負けたと思う。この一時の勝負で勝っただけで人間コ・フンジョンに勝ったわけではないからこの結果に大きな意味を置きたくない」と語っていたのが印象的でした。