molly_fdqのブログ

韓国のボーカル・グループ、フォルテ・ディ・クアトロのファンです。日本でも見れる動画のリンクや記事訳などのデータベースにしたいと思ってます。古いのから最近のまで気ままにアップします。最新の情報などはTwitterとInstagramにあげてます。訳は拙いですが、ないよりはましという方にご覧いただければと思います。

【ファントム・シンガー】決勝①

ついに迎えた決勝ラウンド。

決勝ラウンドは2回に分け、1次・2次ともに各チーム2曲ずつ披露することになります。1次の点数40%、2次の点数60%で計算されるとのこと。

記者会見でプロデューサーが、この人たちに対する最終的な判断を1曲だけとか、当日のコンディションなどで左右され得る状況で判断することはできないと思ったとおっしゃっていました。

1次はスタジオで500人の観覧客を迎えて行われました。

番組では初めて聴衆がいる中での本番ということで、それがどう作用するのかもみどころです。審査は観覧客の投票40%と審査員の点数60%によって順位が決められます。

 

まずは1曲目。

歌う順番は曲ごとに抽選で決められ、フォルテ・ディ・クアトロは3番目の登場となります。ステージに現われた4人を見て審査員から「わあ、ビョリ痩せたね」「見て、ヒョンス痩せた!」との声。ここで番組を通して初めてヒョンスさんの髭のない姿が公開されました。

 

審査員+テジンさんのフォルテ・ディ・クアトロに対する期待を語るインタビュー。

 

ユン・サン「番組を通して最も自分の魅力を発揮したメンバーが集まっている、特攻隊のようなチーム」

ユン・ジョンシン「最もそれぞれの個性が強いチーム。最も魅力的なバス・バリトンのソン・テジン、まだ粗削りのイ・ビョリ、最も優れたテノールの1人であるキム・ヒョンス、そしてそこにコ・フンジョンというリーダーがいる。他のチームに比べて明確なリーダーがいるチームなので、リーダーがいるチームがこのような舞台でどのように発揮できるのかも見てみたい」

テジン「特別なメンバーが集まったチームのように思う。ヒョンス兄さんとは花が咲くで一度合わせたし、ビョリはとてもいい声だし良いものを持っているし努力家でもあり、フンジョン兄さんと言えばプロデューサーという修飾語がつくほど能力のある人だから、この組み合わせはいいステージを作り出せるのではないかという自信を感じている。」

 

選曲に対する説明。

 

ヒョンス「私達はそれぞれ、これまでソフトな曲ばかりやってきました。ここでソフトな曲をやれば、またソフトな曲だと思われるかもしれない。」

テジン「私達4人のある程度の変身。私達が最初にパワフルなもので行くことが私達4人にとってはより効果的だと思いました。」

 

フォルテ・ディ・クアトロは『Odissea(オデュッセイア)』を歌いましたが、マルセロ・アルバレス&サルヴァトーレ・リチートラのアルバム『デュエット』に収録されている1曲です。(※このアルバムには後にフォルテ・ディ・クアトロのレパートリーになる『Fantasma D'amore(愛のファンタズマ)』も収録されていて、ヒョンスさんが学生時代にCD屋さんで買って持っていたものらしいです。)

ヒョンスさんが大まかな構成を考えて持ってきたものを元に合わせながら、意見を出し合って打ち合わせする様子が放送されました。

打ち合わせの横で他のチームのメンバーがフンジョンさんに「何ですかこの曲?すごいですね」「もうこんな風に構成作ったんですか?さすが兄さんがいるから」と言うとフンジョンさんが「いや、これはヒョンスがやったんだ」と話すシーン。

 

更に打ち合わせ中の様子。

テジン「ここは私がメロディをやります」

ヒョンス・フンジョン「OK」

テジン「みんな上下に和音入れますよね」

ヒョンス・フンジョン「OKOK」

ヒョンス「ここはフォルテでわーっと、アカペラでわーっと、一度はピアニッシモで」

 

ここで個別インタビュー。

ビョリ「ヒョンス兄さんもテジンも選曲して編曲する時にとてもたくさん意見を出します。自分たちが積み重ねてきた音楽的経験があるので決して無視できないアイディアに溢れています。それをフンジョン兄さんが整理していくというやり方です。」

フンジョン「メンバーが各自の役割を果たせるようにお互いに意見を調整しながら、決めるべきところは決めて、果敢に捨てるべきところはすぐに捨てて、練習の過程でそういう作業を常にやりました。」

ヒョンス「そしてビョリもよくやってくれる部分があります。高音もそうだし。」

テジン「お前が引っ張ってくれ、お前じゃないとできない、という点も多くありました。」

(その背景に、ビョリさんが言われた通り高音をやってみてメンバーが感嘆するシーン)

 

フンジョン「練習をしてみたら思ったよりサウンドがよかったんです。自分達が見ても。これはこれぐらいやったら悪いことは言われないんじゃないかなと言ってました。それほど練習がうまくいったし、各自が自分の役割をしっかりやったんです。」

 

本番直前、4人で手を繋いで輪になり、ビョリ「決勝ですね」フンジョン「決勝だよ。最後まで来たんだ。100点で終わらせよう」ヒョンス「最前を尽くして楽しくやりましょう」フンジョン「練習通りやったら悪いことは言われないよ」と言い合い、ステージへと向かう4人。

 

オデュッセイア

Odissea

Odissea

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 歌い終わったフォルテ・ディ・クアトロに観客は拍手喝采。審査員は満足そうに顔を見合わせていました。

 

マイケル・リー「私が望んだものをあなた達は掴んだ。声も重要だけれど、チームワークを生み出す時のエネルギーがとても重要です。このチームはそのエネルギーをうまく合わせていました。」

司会者「マイケル・リーさんは今日初めて誉め言葉をおっしゃったんじゃないですか。」

ユン・ジョンシン「音楽に作戦というのもおかしいけれど、オーディションだからある程度の作戦があり得ると思います。このチームは作戦をうまく立てました。大抵誰かがソロをする時に、その人を目立たせるためにその人がメインになって残りの人は何もしなかったりするけれど、このチームは1人が目立とうと前に出るのではなく、逆に後ろから3人を配慮しているように見えて全体を4人で引っ張ったという作戦がとても良かったです。ずっと団体曲を聞いていたという印象です。だから私達の胸が大きく打たれるライブになったのではないかと思います。」

ユン・サン「3チームの歌を1曲ずつ聞いて感じるのは個人の声が技術的な部分を超越して、各自の役割を確実に理解していることから来る安定感。他のチームの歌を聞いた時に感じた説明のしようのない不足感がなんだったのかをこのチームが気付かせてくれました。」

 

ここでテジンさんに感想を聞く司会者。客席から歓声が。「皆さん愛してます」って一回言ってみてと言われ「愛してます。ありがとうございます」の声にはしゃぐ客席。(テジンさんは、このパフォーマンスで充分に満足しています言っていました。)

 

ヒョンスさんはヒゲがないことを指摘され、「何か足りないと思った」と言われ「私も足りないと思います」と言いながらもパフォーマンスについては「何も言うことはありません。幸せでした。ありがとうございます。」とコメントしました。

 

続いて2曲目。今度は2番目に登場したフォルテ・ディ・クアトロはサン=サーンスの「動物の謝肉祭」より『白鳥』にイタリア語の歌詞をつけた『Notte Stellata(ノッテ・ステラータ)』を選曲しました。

 

事前インタビュー。

フンジョン「たくさんの応援を受けました。(このパフォーマンスが)その応援に泥を塗っては絶対にいけないと思います。」

テジン「最もアンサンブルらしいものをお見せしようという覚悟で2曲目を準備しました。

 

スタッフにこの曲の鑑賞ポイントを聞かれ、ビョリさんに「ご説明しなさい」と促すテジンさん・フンジョンさん。話し始めたビョリさんにまた両側から「笑え笑え」。笑顔で改めて話し始めるビョリさんを見て満足そうに何度もうなずくフンジョンさん。

ビョリ「ノッテ・ステラータはハーモニーに重点を置いた曲です。」

テジン「私達はハーモニーでも感動を与えることができるということで2曲目として戦略を立てました。」

 

1曲目が終わり着替える4人の会話。

テジン「本当に大変な曲が残っています。真のレガートの碇石。」

フンジョン「これがハーモニーだというのをお見せしないと。これぞ重唱だって。」

 

本番直前。

テジン「どんな時よりも緊張しました。」

フンジョン「どうしたら本当にいい音楽、いいパフォーマンスで胸を打つことができるのかに集中したいです。」

ビョリ「最高の舞台を作れたらいいなと思います。」

舞台裏でフンジョンさんの「クアトロ・ディ・フォルテ」の合図に小さい声で「ピアノ~!」と声を合わせる4人。

 

再び舞台に登場した4人。

司会者がフンジョンさんに呼びかけ「はい」と答えただけで歓声の上がる客席。

「他のチームもチームワークがいいけれど、特にこのチームはチームワークがいいように思います。コ・フンジョンさんは他の人とチームだった時も素晴らしいカリスマでチームを引っ張っていました」という司会者に謙遜するフンジョンさん。

「イ・ビョリさん、あまりにもカリスマが強くて大変とかそういうことはなかったですか」と聞かれ「とってもよかったです」と感情を込めていうビョリさんに隣で照れ笑いするフンジョンさん。すかさず棒読みでもう一度「とってもよかったです」というビョリさんの言葉に笑いが湧き起り、当惑した表情でビョリさんを見つめ、首をかしげるフンジョンさん。

<ノッテ・ステラータ>

Notte stellata (The Swan)

Notte stellata (The Swan)

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 以下、審査評。

ユン・ジョンシン「私は典型的なクラシック・シンガーの声ではなくポップスの要素も加えて歌った点が良かったです。だからこの曲が充分にクラシックではなくクロスオーバーの感じがして良かったです。1曲目がとてもよかったので今度も良いだろうかと思ったけれど試みも良かったし、全てが良かった。素敵な公演だったと思います。」

キム・ムンジョン「非常に難しい曲です。普段チェロとピアノで聞きなれている曲を歌詞を付けて聞いたのも初めてだし独特でした。ソロよりもハーモニーの時がエネルギーとしても感動的でした。このチームを見ると確かなチームカラーがあると思います。私は季節が揃っているように感じます。春のようなスイートなヒョンスさん、夏の情熱的なフンジョンさん、秋のような暖かい印象のビョリさん、冬のような暖かな声を持つテジンさん。だから白鳥が四季を巡るような印象を受けました。」

ソン・ヘス「ファントム・シンガーの冒頭にいつも”天上のハーモニー”と出て来ますが、今の公演を聞いてこれが天上のハーモニーに近いのではないかと思いました。そしてフランスの作曲家サン=サーンスが130年余り前にチェロを主役として作った管弦楽曲に隣国のイタリア語の歌詞が付き、そこから遠く離れた韓国でこの曲がまた聞かれるとはサン=サーンスもお墓の中で想像し得なかったでしょう。それがクラシックの生命力で力です。ファントム・シンガーだからこそできることです。オーディションという感じではなく公演を楽しむことができました。」

 

こうして決勝の1次が終わったのですが、観客はここで退場しながら投票する(結果がネタバレしないようにオンエアで確認させられる)ということで、順位は観客が去った後に発表されました。

 

結果発表をじらしたりフェイクをかける司会者に驚いて胸をぎゅっとつかむヒョンスさん。

 

結果(審査員の点数60%+観覧客の投票40%)は、

1位:フォルテ・ディ・クアトロ:760.6点(審査員575点+観客185.6点)

2位:インキヒョンサン:684.8点(審査員564点+観客120.8点)

3位:ヒュンスプレッソ:647.6点(審査員554点+観客93.6点)

 

結果を受けてのコメント。

フンジョン「感謝します。私達は練習通りやろう、練習を100やったなら100お見せしようと話していたのですが、幸いそれをよく受け止めてくださったようでありがたいです。次の舞台を頑張らなければという思いしかありません。」

ヒョンス「ビリばっかりだったのが久々に1位になってとても感慨深いです。次の決勝戦も力を合わせて欲を出さず、練習した分だけお見せできるパフォーマンスを作ります。」

 

余談ですが、インキヒョンサンのメンバーが「1位のチームが欲を出さないと言ったけれど、僕たちは欲を出してひっくり返して見せる」と意欲を見せる中、最後にコメントしたユ・スルギさんが「全員でひとつのチームだからみんな頑張って…」とコメントを始めると司会者が「前の3人がひっくり返すって言ってるのに」と遮ると、ペク・インテさんが「指弾されるべきです」と言い、ヒョンスさん爆笑。フンジョンさんは人差し指を立て、スルギさんに向けて手を振って指弾ポーズ。スルギさんは「他のチームじゃなくて視聴者をひっくり返します」とコメント。

 

いよいよ最後、次の最後のラウンドは生放送でした!

【ファントム・シンガー】決勝前記者会見

JTBC「ファントム・シンガー」 の決勝進出者、プロデューサーの記者会見です。

www.youtube.com

決勝進出チームは

①「フォルテ・ディ・クアトロ」

コ・フンジョン(ミュージカル俳優)、キム・ヒョンス(テノール)、ソン・テジン(バス)、イ・ビョリ(演劇家)

チーム名は「4人の力/4重唱の力」

②「インキヒョンサン」

クァク・ドンヒョン(ロック歌手)、パク・サンドン(バリトン)、ペク・インテ(テノール)、ユ・スルギ(テノール

チーム名はメンバーの名前の1字ずつ、人気現象の意味にもなります。

③「ヒュンスプレッソ」

コ・ウンソン(ミュージカル俳優)、クォン・ソギョン(バリトン)、ペク・ヒョンフン(ミュージカル俳優)、イ・ドンシン(テノール)

チーム名は「胸(漢字読みでヒュン)+エスプレッソ」。濃いエスプレッソの香りを胸に抱く男たちという意味らしいです。

 

会見の内容は決勝のやり方や各メンバーの意気込みなどでした。

【ファントム・シンガー】FDQ結成まで➅ チーム結成

決勝進出者と審査員の面談の結果、審査員がチームを決定しました。

 

メンバーは待機用の部屋から1人ずつ出て別のスタジオに向かうと、広い部屋の中に小部屋が3つ置かれています。入り口にはそれぞれ赤・青・黄色の布がカーテンのようにかかっています。

 

小部屋の前方には小さなテーブル、そしてその上に封筒が置かれていて、参加者が封筒を開けると何色の部屋に入るか指示が書かれています。

 

先に部屋に入った人は後から誰が来るか分からず、後から来た人はその部屋で誰が待っているか分からないという状況です。

 

FDQの中では一番最初に現われたフンジョンさん。

精神と時の部屋みたいな感じが…」と独り言。漫画『ドラゴンボール』ですね。

お化け屋敷にでもいるかのように、おそるおそる黄色の部屋を開けるフンジョンさん。「まだ誰もいない」と笑いながら入っていきます。

 

一方、ペク・インテさんの面談のシーンが流れ、低音パートをテジンさんにするかパク・サンドンさんにするか悩む様子が明かされます。審査員に1人だけ選ぶとしたら、と問われ、悩んだ末、今まで一緒に頑張って来た戦友は捨てられないとパク・サンドンさんを選ぶインテさん。

 

黄色の部屋に入ったテジンさん。なぜか隅に隠れているフンジョンさん、入って来たテジンさんを見て喜びます。フンジョンさんは1番一緒のチームになりたい人にテジンさんを選んでいました。「音楽的力量、人格的力量が非常によくて感銘を受けた」ということです。テジンさんはフンジョンさんがいるのを見てとても嬉しかった、いい舞台を作り上げられると思ったと語っています。

 

「ウルトラスーパームーン」でフンジョンさんと一緒だったイ・ドンシンさんはフンジョンさんが自分の名前を書いたと言ったから書いたけれど、本当はフンジョンさんは書くつもりはなかった、本音を言うとコ・ウンソンさんやクォン・ソギョンさんと一緒にやってみたいという告白が放送されました。一方、フンジョンさんは「ソン・テジン、キム・ヒョンス、イ・ドンシン」と書いてあるけれど、この中で違う人でもいいというのは?と聞かれて「ドンシンの名前を書くのにかなり悩みました」と告白。

 

黄色の部屋にはビョリさんが登場。壁に張り付いて隠れていたフンジョンさんとテジンさん。2人とも満面の笑みでビョリさんを迎えます。「歓迎する、これで同じ船に乗る仲間だ」と言うフンジョンさん。ビョリさんの感性が優れていて自分の歌うスタイルがある、同じチームになってよかったと語ります。一方ビョリさんは「フンジョン兄さんの能力はすごいと思います。舞台を作り上げる能力とすごい推進力を持っている、そんな人と一緒に歌えることはいいことです」と話します。

 

ヒョンスさんは「テジンとは歌ったことがあるし、バスとしてみんな欲しがるメンバー」、テジンさんも「ヒョンス兄さんとは同じチームになるだろうと、それが一番大きかった」と言っていました。予想通り黄色い部屋に現われたヒョンスさん。(3人が壁に張り付いているのを見てヒョンスさんが、一緒に張り付こうとして「これで終わりだからもう来ないよ」と言われて笑っている映像が別な時に映っていました。)

 

メンバー構成が分かった後でのインタビュー。

ヒョンスさん「おお!」

テジンさん「こうなったんだな。考え通りになったんだな、と思いました。」

ビョリさん「構成は非常によいと思います。能力のあるバス、テジンがいて、スイートなヒョンス兄さん、そしてチームを引っ張っていく才能のあるフンジョン兄さんがいるのでとても楽しみです。」

フンジョンさん「いいね、いいな(と思いました)。参加者の意見を尊重してくださったようで感謝しています。それに応えるために、後は僕たちが自分たちで頑張らないと。」

 

4人とも、そして他の2チームも新しいチームの構成を喜ぶとともに、他のチームの構成を見て強敵だと感嘆する様子が流れました。フンジョンさん以外のメンバーのリストは公開されませんでしたが、概ねみんな納得の結果だったのではないでしょうか。

【ファントム・シンガー】FDQ結成まで④ カルテットその1

ついに最終形態と同じ4人組でのパフォーマンスが始まります。

 

このラウンドでは1~3位のメンバーはもれなく次のラウンドに進出、4,5位のチームから4名が脱落します。

 

テジンさんが合流した「スーパームーン」(フンジョンさん、イ・ジュンファン君、イ・ドンシンさん)は「ウルトラスーパームーン」になりました。

このチームは2Cello&ズッケロの『Il libro dell'amore(愛の教科書)』を歌います。ハーモニーの美しさを最大限に表現するように努めたとフンジョンさんが語っていましたが、本番7日前に練習を見たユン・サンさんも絶賛。

ところが本番当日、到着した大人達3人にジュンファン君が喉が腫れて病院に行っているという知らせが届きます。「どうしよう。役割がとても大きいのに…」と困惑するテジンさん、「仕方ないな。全員脱落だ。俺たちはここまでみたいだな。今後何をするか考えなくちゃ」と諦めを見せるフンジョンさん、「教会の聖歌隊やるか」と力なく笑うドンシンさん。

そこに病院から戻って来たジュンファン君が登場します。「大丈夫なの?」と迎えるテジンさんに説明しようとしてせき込み続けるジュンファン君。リハーサルでは思うように声が出ず、インタビューでは「喉に炎症があって腫れていて、薬も効かなくて焦っていた。腹も立つし恥ずかしくてチームメイトの前で顔をあげられなくて(舞台から)飛び降りたかった」と語っていました。

心配そうなまなざしの大人3人。ジュンファン君がメイクをしている間に作戦会議を開いて、パートを変えていきます。更にジュンファン君を交えて練習し、ジュンファン君が声が出ない部分は構成を変えながら進めていきます。そんな状況にジュンファン君は「当日にほとんど全部の構成が変わりました。だからとても申し訳なくて、頭の中はため息ばかりでした」と言っていました。そんなジュンファン君にテジンさんが優しく声をかけます。「大丈夫」「今まで30%くらいの力で歌っていたとしたら今は60~70%出さないといけないと思うよ。本番前に水を飲もうな」「声が裏返ってもいいから強く出した方がいい」「声が出なかったとしても全然構わないから心配するな」「ジュンファンのためにすごく小さく行きましょう。お前は強く出していいよ」

自分のせいでチームが脱落するのではと心配するジュンファン君。本番では初めは心配そうな視線をジュンファン君に送る3人。失敗することなく美しい声を出すジュンファン君に3人の表情は子供を見守るパパのようにとても優しく温かく変化していました。

この曲も終わった後、静寂が流れ4人がお辞儀するまで誰も言葉を発しませんでした。

涙を流しながら聞いていたパダさんは言葉を詰まらせながら「この歌の歌詞の内容を全く知らなかったけれど、神聖な聖堂や教会に来ているような、そんな空間を声で作ってしまった。同じボーカルとして瞬時に人をそんな感動の空間に連れて行くということは人間にできる最も美しいことだと思う。涙が出るほど感動的だった」と語り、キム・ムンジョンさんは「怖いと思う。こんな良いステージを見せるために皆さんをはじめとして次の参加者たちもどれほど努力をしただろうか。皆さんにどうやって点数をつけ、次の方たちに点数をつけるべきか…」と話しました。ユン・ジョンシンさんは「歌が始まってからはソン・テジンさんの役割が大きかったように思う。通常私達はテノールのような、サッカーで言うと攻撃手の音に注目しがちだけど、低音の魅力にはまることのできる牽引車としての役割をしたのではないか。ジュンファン君は少しコンディションがよくなかったのではないか。今までに比べて透き通ったトーンが出ていなかった気がする」と言い、フンジョンさんが「ひどい風邪を引いて声が全く出なかったけれど、今朝病院に行って注射を打った。元々非常にデリケートな声帯を使う子だから…」と説明すると、ユン・サンさんが「私はジュンファン君の不調は感じなかった。後ろで注意深く歌うのさえも、そういうコンセプトに見えてとても良かった。それから、なぜ4重唱でなければならないのかというのを皆さんが見せてくれればと思っていたが、我に返る間もなく感動の中で4分が過ぎた。とても美しかった」と賛辞を送りました。

 <愛の教科書>

Il libro dell'amore (The Book of Love)

Il libro dell'amore (The Book of Love)

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こうしてシーズン1を通して最も愛された曲、『Il libro dell'amore(愛の教科書)』が誕生しました。(私が一番好きな曲とエピソードなので長くなりました;)

 

続いてビョリさん、パク・ユギョムさん、オ・セウンさん、キ・セジュンさんのチームは88年生まれと90年生まれの集まりということで「8890」。キム・ギョンホさんの『아버지(父)』。メンバーが幼い頃にお父さんと撮った写真を背景に歌いました。あの時のお父さんが今の自分より若かったんだな、お父さんも1人の青年だったんだな、お父さんに感謝や愛情表現をあまりできなかったから舞台上で表現したいなどと語るメンバーたち。ちょっと色あせた写真を背景に切々と歌いあげ、ビョリさんは「個人的に満足のいくものだったし、両親に贈り物と言える舞台にできて意義深いと思った」と話していました。ユン・ジョンシンさんは「4人の声がそれぞれ違うからうまく混ざり合うだろうかと思ったが、とてもよく混ざり合っていた。配分がよかった。素晴らしい倍音だという感じは弱かったが、審査は倍音が全てだとは思っていないからさほど減点しなかった。韓国語の歌詞だから演技、感情表現がよかった」、マイケル・リーさんは「ラウンドが進むにつれ良くなっている。写真を使ったのは効果的だった。真心で歌っていたから感動した」、ユン・サンさんは「これまでのラウンドで賞賛と危機の両方を経たメンバーだからか、今までのラウンドとは比べ物にならないほど良かった。エネルギーが後半に集中していたのが、前半に対する残念な気持ちがあるが、各自これまでの懸念を払拭する克服した姿を見せてくれてよかった」と評価しました。

<父> 

아버지

아버지

  • 박유겸, 오세웅, 이벼리 & 기세중
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  テジンさんは後ろの写真を見ながら泣きそうになったと話していました。

 

次は、ヒョンスさん、リュ・ジグァンさん、チェ・ギョンノクさん、チョン・フィさんの「ハイブリッド」チームの番です。4人はヒョンスさんの家に集まり、ヒョンスさんの提案によって自分が最も得意とする歌を30秒ずつ歌ってお互いの声を確かめ合います。ヒョンスさんはソン・シギョンさんの『내게 오는 길(僕に来る道)』を歌っていました。そして選択した曲はイ・ムンセさんの『집으로(家に)』。キム・ムンジョンさんは「これこそがハーモニー。4重唱の正しい例を見せてくれた。バランスがよくて驚いた」、マイケル・リーさんは「最初から最後まで心地よく聞いた。この音楽を聞かせてくれて感謝する」、パダさんは「4重唱でこんな風に歌詞を十分に吟味できる歌もできるのだということを初めて感じた。大きな拍手を送りたい」、ユン・ジョンシンさんは「1つ指摘するならば慎重にやりすぎたのではないかと思った。オーディションですべての曲をパワフルにやる必要はないと思うが、最後の方に盛り上がりがあったらよかったのではと思う」と審査評を語りました。更に、ユン・サンさんは「ヒョンスさんがずっと称賛されていたのに下位に落ちて残ってしまったけれど、なぜ我々がヒョンスさんをあれほど称賛したのか改めて証明してくれた。ただ、全体的なチームサウンドは他のチームに比べて弱かったのではないかと思う」と語りました。

<家に> 

집으로

집으로

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結果が発表され、「ウルトラスーパームーン」は579点で1位獲得。

「8890」は4位、「ハイブリッド」は5位という結果でした。

3位が559点、4位が557点、5位が553点だったので甲乙つけがたいものだったことが点数からも伺えます。更に、4,5位の8人の中から4人が脱落することになりますが、審査員も意見が食い違い、最終的にそれぞれが選んだ脱落者の中で票数が多かった人が脱落となりました。

結果、オ・セウンさん、チェ・ギョンノクさん、チョン・フィさん、リュ・ジグァンさんが脱落し、「8890」からはビョリさんを含む3人が、「ハイブリッド」チームからはヒョンスさんが1人だけ残留することになりました。

 

残ったメンバーは16人。次のラウンドは今までのチームを完全に壊して新しいチームを結成することになりました。箱の中に入った4つの色のボールを1人ずつ選び、色別にチームが構成されていくことになります。

 

次のラウンドの結果で決勝進出者が決まります。

続きは⑤で!

 

【ファントム・シンガー】FDQ結成まで⑤ カルテットその2

決勝前最後のラウンドに臨む4チーム。

1位のチームは全員決勝進出。2位以下からは審査員の話し合いにより8人が進出することになります。

 

まずは「ペクセゴス」チーム。ペク・ヒョンフンさん、キ・セジュンさん、コ・ウンソンさん、そしてヒョンスさんの名前から1文字ずつ取ったチーム名です。”100歳(ペクセ)”まで歌を歌う”高手(コス:その分野の優れた者)”になりたい、という意味を込めたそうです。

ボールを選んでこのチームが決まった時、審査員から「ミュージカル俳優の中にキム・ヒョンスがいる」と言われたヒョンスさんはチームメイトに「選曲はお前たちがやって。俺は痩せる」と宣言(?)します。低音担当が全員他のチームになり、テノールの音域ばかり集まったチームですが、コ・ウンソンさんは「バス・バリトンがいないからといってできないというわけはありません。ウェストライフの歌はすごくいいけど、ウエストライフにバス・バリトンがいますか?」と自信を見せました。また、キ・セジュンさんは「(この組み合わせに心配はないかという質問に)ないです。本番でヒョンフン兄さんの近くには立ちたくないです。顔が小さすぎて僕の顔が大きく見えるから。ヒョンス兄さんの隣に居たいです」と冗談めかしていました。このチームは他のチームよりも選曲に長い時間をかけ、CCM(コンテンポラリー・クリスチャン・ミュージック)からデビッド・フェルプスの『No more night』を歌います。

<No more night> 

No More Night

No More Night

  • 고은성, 백형훈, 기세중 & 김현수
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 ユン・ジョンシンさんは「歌うためだけに集まって4人組になりお互いの声を聞きながら生み出す個々人の声を聞いてじんとした。意外とハーモニーよりもユニゾンが良かった。ユニゾンで声を力いっぱい出しているのに良いということはそれは4人が合っているということ。誇らしかった」、ユン・サンさんは「この番組を愛情をもって見てくださる視聴者が満足のいく贈り物になったと思う。プロデューサーとして座っているというより、祝福しに来ているような気持ち。もはや彼らに新たな可能性を提案することが申し訳ないほど短時間に自分の役割を熟知しているように思えて粗を探せなかった」、マイケル・リーさんは「素晴らしかったし歌も完璧だったが、この曲の歌詞は祈り。各自祈っていた。一緒に祈っているのを感じられず残念」と評価が分かれました。更にユン・ジョンシンさんが2週間と言う短期間で相当高い適応力を見せたことを評価したいと述べました。ヒョンスさんは「評価が分かれたということは何か問題があるということ。複雑な気持ち」と厳しい表情を見せました。

 

次の「グリーンライト」チームはテジンさん、ロック歌手のクァク・ドンヒョンさん、ミュージカル俳優のユン・ソホさん、テノールのイ・ドンシンさん。歌はビヨンセの『Halo』。この曲の編曲はテジンさんの力が大きかったようです。後日談で編曲のことを聞かれた時にこの曲は寄与した部分が大きいと自負しているということをおっしゃっていたと思うし、番組のVTRの中でもドンヒョンさんが「幸いテジンが鋭利によく構成してくれた」と話していました。リハーサルを聞いた他のチームは編曲やパフォーマンスに感嘆していました。

<Halo>

Halo

Halo

  • TJ Son, 윤소호, 이동신 & Kwak Dong Hyun
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 マイケル・リーさんは「完全なクロスオーバーだ」、パダさんは「最近見たどんなステージより素晴らしかった」と大絶賛。それに反しユン・サンさんは個人の歌唱力は優れていたが、全体に見た時に合わさっていないため評価が難しいと辛口。ソン・ヘスさんも「盛り上がりが遅すぎる」と否定的な意見。テジンさんは「このラウンドを通して決勝へのチケットが与えられるわけだから、そういった点では残念だけれど、自分達で視線を交わしながら歌ったことに関しては満足している」と言っていました。

 

続いて「ヘバラギ(ひまわり)」チームのメンバーはビョリさん、中学生のイ・ジュンファン君、バリトンのクォン・ソギョンさん、ミュージカル俳優のパク・ユギョムさん。ソギョンさんは完全に新しい組み合わせだから若干人見知りをしたが、ビョリさんが先に歩み寄ってくれて、彼の人間的温かさに感謝したと語っていました。彼らが歌う『달 꽃(Moon Flower)』·はノルウェーのシークレットガーデンというバンドの曲に韓国語の歌詞をつけたもので、韓国の世界的ソプラノ歌手スミ・ジョーがソロで歌ったものを4重唱に編曲したもの。曲の表現の一環としてイ・ジュンファン君のダンス・パフォーマンスも披露しました。

<Moon Flower> 

Moon Flower

Moon Flower

  • 박유겸, 권서경, 이벼리 & 이준환
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 パフォーマンス後のインタビューでビョリさんは「難しい曲を力を合わせてこうやって作り上げたことに感謝し、特にジュンファンがとてもプレッシャーが大きかっただろうにありがたいし感心した」と話していました。ヒョンスさんも「普通の中3にできることじゃない」と感嘆していました。ユン・ジョンシンさんは各メンバーへの評価を話していましたが、ジュンファン君への評価の後、ビョリさんがそれを後ろでよく支えたと称賛。ソン・ヘスさんは番組を通して低音の魅力を伝えていると前置きしたうえで、バリトンのソギョンさんへの審査評の中で、テジンさんとパク・サンドンさん、クォン・ソギョンさんの誰かは最終的なチームの低音を担うことになるだろうけれど、テジンさんが低音を担ったら安定的で心地よく、しっかり支えてくれるメンバーになるとしたら、ソギョンさんはテノールと一緒にチームを引っ張る、低俗な言い方かもしれないがより雄臭さのあるチームカラーになるのではないかと話していました。それを聞いてテジンさんのチームメイトたちは「お前の雄の本能を見せてやれ!」とけしかけ、テジンさんは「今見せる?」ととぼけます。

 

チームを決める時にランダムでボールを選んだのに大学入学以来の親友、同じ指導教授のもと切磋琢磨してデュエット対決からずっと一緒のチームだったユ・スルギさんとペク・インテさん(現デュエット)、更に彼らとトリオから一緒だったパク・サンドンさんが偶然にもまた同じチームになり、そこにフンジョンさんが入りました。チーム名は「インキジョンサン」。メンバーの名前から1字ずつ取ったものですが、人気頂上とも読めます。何度も一緒に歌を歌ったことのある安定したメンバーに「コ・フンジョン」という新しい武器が備わったということでかなり期待値の高いチームとされていました。彼らの選曲はイタリアの国民的歌手レナート・ゼロの『L'impossible Vivere』。どんな時でも希望を失わず生きようという意味の歌。フンジョンさんはパフォーマンス前に「素敵な内容の歌詞だと思うし、私達もそういう気持ちを持って表現しながら歌いたい」と語っていました。

 <L'impossible Vivere>

L'impossibile Vivere

L'impossibile Vivere

  • 고훈정, Baek In Tae, 유슬기 & 박상돈
  • サウンドトラック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 ユン・ジョンシンさんはフンジョンさんが歌によってボーカルが変わることに改めて感嘆し、今回はミラノから来た人みたいに歌うセンスが素晴らしいと称賛。「生きよう」というメッセージがよく伝わったと評しました。ソン・ヘスさんはミュージカルでは歌手ではなく俳優ということを最も納得させてくれる人、舞台上の集中力、カリスマが俳優らしいと表現。キム・ムンジョンさんは皆が楽器のようだった、伴奏と一つになって各自のソロにうまく乗って分離せずに流れていく感じがして指揮がしたいと思った、パダさんは番組を通して素晴らしい曲を知ったが、どんなに素晴らしい曲もこんな素晴らしいボーカルで歌ってくれたからより魅了された、などと話していました。

 

4組のパフォーマンスが終わり、各チームの点数が発表され、順位が明らかになります。1位は全員決勝進出です。

1位はフンジョンさんのいる「インキジョンサン」。総点585点。

2位はヒョンスさんのいる「ペクセゴス」で560点。

3位はテジンさんのいる「グリーンライト」とビョリさんのいる「ヘバラギ」が558点で同点という結果でした。

 

続いて1位以外のメンバーの中から1人ずつ名前が呼ばれ、空いている椅子に座っていき、最終的に名前を呼ばれなかった4人が脱落者となります。呼ばれる順序は順位とは関係ないということでしたが、最初に呼ばれたテジンさんは「もしもっと後に呼ばれたら気持ちが楽だったと思うけれど最初に名前を呼ばれて心苦しい。だけど、もっと努力してよい舞台をお見せできるようにしたい」と話してました。名前を呼ばれることは嬉しいけれど、後に残していく仲間たちが一緒に進出できるか脱落するのか分からない状態ということで、名前を呼ばれた人たちは一様に沈んだ表情を見せています。ヒョンスさんも名前を呼ばれ、まだ呼ばれていない人達と挨拶しながら席に向かいます。最後に名前を呼ばれたビョリさんはため息をついて暗い表情で席につきますが、脱落者4人が明るい笑顔で拍手を送りビョリさんを祝福していました。

笑顔で最後の挨拶をする脱落者に、声を詰まらせながら賛辞を贈る審査員や、挨拶を聞きながら涙を拭う決勝進出者。

脱落者を送った後も決勝に残ったことを喜び合うでもなく、沈痛な表情の参加者が多く、司会者がそれを励ましつつ決勝について説明します。

 

決勝進出者は12人。

12人の中で各自3人ずつ、投票用紙に同じチームになりたい人を書いていきます。

その後、審査員との面談で第2希望や、3人の中でどうしても一緒になりたい人を説明したりします。

 

12人の運命はいかに?!と言いたいところですが、結果はご存知の通り。

続きは➅で!

【ファントム・シンガー】FDQ結成まで③ トリオ戦

3人組が決まり、ここからはチーム名がつけられ始めました。

 

まず、ヒョンスさん、テジンさん、ペク・ヒョンフンさんは「182.6」。由来は3人の平均身長。リナ・パーク(パク・チョンヒョン)の『꿈에(夢に)』を歌いました。事前に審査員が各チームについて指導した際、ユン・ジョンシンさんがレジェンド・ステージになるのではと予測。ところが、本番の後には審査員から「パフォーマンスにミスはなかったが、期待を越えなかった」「ハーモニーは素晴らしかったがそれ以外の点でぎこちなさが感じられた」「感情表現が足りない」など芳しくない評価が続きました。前評判が良かっただけに、酷評はかなりショックだったようです。

<夢に>

꿈에

꿈에

 

フンジョンさん、イ・ジュンファン君、イ・ドンシンさんは「スーパームーン」。このチームはユン・サンさんの勧めでアレッサンドロ・サフィーナの『Luna』を歌いました。ジュンファン君は恒例の美しい高音に加えて低い歌声も初披露。白い衣装をまとった3人の神秘的なパフォーマンスが終わった瞬間、数秒間静寂が続き、その後歓声と拍手が沸き起こりました。ユン・ジョンシンさんからはフンジョンさんが「ドンシンさんの声に合わせて今までとはまた違う発声をして歌の演出によって自由自在に声を変える能力を見せた、歌に合った表情や演技が俳優らしさを発揮した、真ん中で審査員の視線を引きつけた」と称賛を受け、キム・ムンジョンさんからはフンジョンさんのリーダーシップが評価を受けました。 

<Luna>

Luna

  • 고훈정, 이준환 & 이동신
  • サウンドトラック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

続いてビョリさんとミュージカル俳優のパク・ユギョムさん、ボーカル・トレーナーのオ・セウンさんのチーム「パクセリ」(メンバーの名前から一文字ずつとったものですが、元ゴルフ選手のパク・セリさんの名前を意識したのかなと思います)はミュージカル「李舜臣(イ・スンシン)」の『나를 태워라(私を乗せよ)』を歌いました。

余談ですが、この歌のタイトルは태우다という動詞が「燃やす・乗せる」の同音異義語なので訳し方も「私を燃やせ」「私を乗せろ 」の2通りあり得るのです。ネイティブでも解釈が分かれるようですが、私は後者にしました。違う可能性もある点、ご了承の上ご覧いただければと思います。

<私を乗せよ>

나를 태워라

나를 태워라

  • 박유겸, 오세웅 & 이벼리
  • サウンドトラック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

本番前、ビョリさんは前のラウンドで地下400階まで落ちたためできる限り再起したいという決意を語っていました。3人のセウンさんの家で合宿したりしながら準備したそうです。

ユン・ジョンシンさんは3人の声がよく混ざり合っていた、ソン・ヘスさんからは(ユギョムさんとビョリさんが専攻者じゃないため)こういう方たちがいるのなら大学の専攻学科が不要なのではないかと思うほどプロフェッショナルな舞台だった、マイケル・リーさんはどっちが声が大きいか競っているように見えた、それぞれが80%ずつ出して200%の感動を引き出すことができるが100%ずつ出すことで50%の感動にしかならないという相反する評価が出ました。

 

結果発表は、脱落者が先に発表された前回と違って、まず順位が発表されました。

用意された椅子は4脚×4、4位以内に入れない場合はチーム解散となります。

結果は「スーパームーン」は2位、「パクセリ」は4位、「182.6」は解散。

ここでまたドラフトが始まります。「自分達に選ばれなかった2人は落ちるということ?残酷すぎるルールだ」と上位4チームの表情が曇ります。

1位のチームが選んだのはロック歌手のクァク・ドンヒョンさん。選ばれたことが嬉しくてトリオ戦のチームメートのことを振り返りもせず、新しいチームのメンバーの元へと向かいます。それを見て笑いが起こる会場。フンジョンさんは「指弾(非難)されるべき」と発言し、ここから指弾キャラとしての定着が始まります。

スーパームーン」にこの選択が影響があるか質問する司会者。「ひとつもありません。こんなに簡単なの?と思いました」ときっぱり答えるフンジョンさん。爆笑する会場の中で聞いてなくて「え?何々?」と質問するドンヒョンさん。

「メンバーがみんな明確に望みました。このチームに足りないものを埋めてくれる人」と説明するフンジョンさんの言葉を受け、司会者が「自分のことだと思う人いますか?」と質問するとさっと手を挙げるテジンさん。「どうぞいらしてください。ソン・テジン氏です」と歓迎するフンジョンさん。

(編集では、テジンさんが即答したように見えますが、後日談でテジンさんが、実際はもっと長々と「誰のことか分かるんじゃない?ほらほら」のような催促があって、メンバーの視線で分かってしまったし、手を挙げない訳にはいかなかったのだと説明していました。)テジンさんはヒョンスさん、ヒョンフンさんと抱擁を交わして「スーパームーン」に合流します。テジンさんに入ってほしかった「パクセリ」チームはため息。これでフンジョンさんが初期のインタビューから一緒に歌ってみたいと言っていたテジンさんとのコラボが実現することになりました。

3位のチームの後、4位の番になり、緊張が走ります。

フンジョンさんが「あのチームには(テノールが既に2人もいるから)キム・ヒョンスが要らないのに…」と漏らします。「パクセリ」チームは「みんな愛してる、ごめんなさい」と言ってから低音から高音までカバーするミュージカル俳優キ・セジュンさんを選びました。

 

残されたヒョンスさんとリュ・ジグァンさん。2人で終わったらおいしいものでも食べに行こうと話していましたが、司会者が「この2人がもう2人の運命を変えることになります」と発表します。今まで惜しくも脱落したメンバーの中から2人を復活させて新しいチームを結成するということです。先に結成された4チームから拍手が起こります。ライバルが減った方が嬉しいでしょうに、ヒョンスさんとジグァンさんが落ちなかったことを心から喜んでいるような皆さんの笑顔と拍手がとても温かくて感動してしまいました。

 

ヒョンスさんとジグァンさんが選んだのはミュージカル俳優志望の大学生チェ・ギョンノクさんとミュージカル俳優で子供番組のお兄さんも務めるチョン・フィさん。2人とも夜中にかかってきた電話に「本当ですか???!!!」と驚く敗者復活メンバーにヒョンスさんが「本当だけど今すぐ放送局に来ないといけないんだって」と言うと「どんな手を使ってでも行きます!」と本当に駆け付けてきました。ヒョンスさん、「ここまでの切実さがあるなら次のラウンド行けそうだ」と一言。

 

そんなこんなで波乱の末に新たなチームが結成されました。

続きは④で!!

【ファントム・シンガー】FDQ結成まで② 2:2

次のラウンドは2:2です。

またデュエット対決ですが、こんどは2:2で対決して、どちらかのペアが次のラウンドに勝ち進み、敗者チームは2人とも脱落候補者になるという流れです。

 

前のラウンドで勝ち上がった出場者たちは「パートナー決めの部屋」に入り、その中で自分たちでペアを決め、パートナーが決まった人から「選曲の部屋」に移動していきます。30分の時間が与えられ、それぞれ「一緒にどうですか」「少し考えてみないと…」というやり取りがなされる中、フンジョンさんがジュンファン君(前のラウンドでビョリさんと歌った中学生)に「一緒にやらない?どう思う?」と声をかけて「僕は声楽の人とやりたいです…」「そう?」という会話をしているのが映りました。

 

さて、まず最初はビョリさんのペア。

声楽科出身のミュージカル俳優キム・ドンヒョさんとペアになりソン・シギョンさんの『태양계(太陽系)』を歌いました。今までのラウンドからビョリさんへの期待値が高まる中、歌が進むにつれ顔が曇っていく審査員たち。練習通りにいかなかったという悔いを見せるお2人。ビョリさんは発声の仕方や感情表現について酷評を聞くことになります。

その結果、ビョリさんとキム・ドンヒョさんのペアはパク・ユギョムさん、オ・セウンさんのペアに負けてしまいました。脱落候補になったビョリさんペア。

 

続いてヒョンスさん&テジンさん。相手は前のラウンドでテジンさんと対決したパク・ヨセフさんとペク・ヒョンフンさん。ヨセフさんが前回よりかなり大きく成長していることに驚くテジンさん。相手チームの歌を聞いて緊張を見せるヒョンスさん。ヒョンスさんは前回一部審査員から酷評を受けたことで、期待に応えられるかプレッシャーが大きかったようです。練習中も自分の問題点を早く克服しようと努力する姿が見られました。お2人はK.Willさんの『꽃이 핀다(花が咲く)』を歌います。ヒョンスさんは200回以上聞いたとのこと。テジンさんも本当に集中して準備したそう。

以下、2人のインタビューから。

テジン「ビジュアルがいい人たちが愛の歌を歌っても心に届きません」

ヒョンス「僕たちみたいに微妙な方が傷も多いし」

テジン「本当に傷らしい傷がつくから」

ヒョンス「だから切実さが出るよね。…でもお前はそこまでじゃないよ。俺が…」

そんな2人の歌を審査員は絶賛。「期待していたけれど期待を越えた」「美しくて涙が出ることがある。2人のハーモニーがあまりにも美しかった」「2人が最終的な4人のうちの2人の役割をするのではないか」などとコメントし、歌謡曲を歌いこなす力や技術面も高い評価を受けます。そして満場一致で勝利。

<花が咲く>

꽃이 핀다

꽃이 핀다

  • provided courtesy of iTunes

 

フンジョンさんはジュンファン君とペアに。冒頭で断られていたフンジョンさんですが、「そう?やろうよ」と押しきってペアになっていました。ジュンファン君はフンジョンさんが怖くて断れなかったとか…。ミュージカル俳優と一緒にやることに不安を覚え、僕は低音出せないんですが…と及び腰なのにフンジョンさんは「大丈夫。こうすればいい」とプッシュしていきます。ジュンファン君は18歳年上のフンジョンさんをお兄さんと言うべきかおじさんと言うべきか迷いを見せていました。選曲会議中もフンジョンさんを見て「今日のメイク怖いですね。血を吸われそうで目を見られない」と言うジュンファン君。フンジョンさんは「なんで見れないの。兄ちゃんは優しい兄ちゃんだよ」と優しく言うもののジュンファン君の顔はこわばったまま。選曲もジュンファン君の意見を尊重して、うまく混ざり合うものを見つけていけばいいという立場でしたが、ジュンファン君は「自分の意見が全部OKされる」とかえって当惑。そんな2人がアイルランド民謡の『ダニー・ボーイ』を歌います。仲良く手を繋いで登場する2人。後日談で、戦地に行って戻らない息子を待つ親の歌ということで2人ともセウォル号の犠牲者を思って歌ったことを語っていたフンジョンさん、歌いながら感極まって最後は涙を見せました。感動的で2人の距離感が縮まったことも感じられたパフォーマンスでした。ユン・ジョンシンさんは「聞く人を泣かせたり心を動かすのはテクニックではなく歌い手の人格や品性、個性などが声ににじみ出るのだと思う。視聴者がそれを感じるのではないか」とコメント。キム・ムンジョンさんはジュンファン君に中学生ながらよくやっていて褒めたいが、もっと違う魅力が見れることを期待したと言いました。そんなフンジョンさん&ジュンファン君ペアはユン・ソホさん、パク・チョンフンさんペアに圧勝しました。

<ダニー・ボーイ>

 

Danny Boy

Danny Boy

  • provided courtesy of iTunes

 

全チームの勝敗が決まった後、敗者チームの中から脱落者が発表されました。脱落せずに残ったのは6人。その中にはビョリさんもいました。

実は勝敗の投票だけでなく、審査員が各チームに点数も付けていて勝利チームの順位が発表されます。ヒョンスさん&テジンさんチームは1位、フンジョンさん&ジュンファン君は4位でした。

勝利チーム6チームと敗者から残った6人。勝利チームが6人の中から1人ずつ選び、3人組を作っていきます。新メンバーの指名は上位チームから。これは、チームをプロデュースする力も見られるということです。

ヒョンスさん&テジンさんはミュージカル俳優のペク・ヒョンフンさんを選択しました。他のチームのビジュアルについて審査員が語る中、ヒョンスさんが「僕たちのビジュアルは1人」とヒョンフンさんを指し、我々は後ろで…と謙遜します。「いや、背が高いじゃないですか。僕は低いので」と言うヒョンフンさん(実は180㎝超えてますが更に背が高い他の2人)。

フンジョンさん&ジュンファン君はフンジョンさんが「久しぶりに一緒に歌おう」と大学の後輩であるテノールのイ・ドンシンさんを選択。

ビョリさんは6位のチーム(パク・ユギョムさん&オ・セウンさん)に入りますが、実はお互いに第1希望だったということで喜びあいました。

 

こうしてトリオ戦のチームが決定しました。

続きは③へ!